整形疾患の治療について

整形疾患の治療について

整形疾患の治療について

整形疾患の治療について

手術からリハビリまでを見据えた院内完結型のトータル対応

当院では、急性期病棟、地域包括ケア病棟、回復期病棟を有し、術後の急性期からリハビリの比重が大きくなる回復期を経て在宅復帰までをサポートいたします。

術後の転院がなくなることで、患者様の肉体的・精神的ストレスの負担軽減、またご家族様にとっても転院準備等の必要がなくなります。

当院の治療方針

1.患者様の立場で具体的なニーズに基づいて診察を行います。

患者の「痛み」「機能障害」という日常生活に支障をきたす個別の問題点を拾い出し、最新の診断・治療の情報と手技をいち早く取り入れ、多くの診断機器と治療手段を備えて、診療に役立てたいと思います。

2.必要な検査を行い、わかりやすい病状説明に努めています。

MRI診断と超音波エコーによる動態診断を日常的に行っています。症状と画像から総合的に病態をとらえて、病状の理解と治療プロセスまでの流れを患者様と私たちスタッフで共有したいと思います。

3.充実した設備環境で、脊椎疾患や外傷骨折に対し、先進の手術治療を行います。

脊椎疾患や変形性関節症、骨折等、積極的に手術的治療を行っております。すぐに手術が必要でない場合は、注射やリハビリなどの保存的治療を優先しています。外来でのリハビリテーションも充実しており、通院治療にも力を入れています。

4.診断と治療だけでなく、健康の増進と疾患の予防を視野に入れた、地域におけるかかりつけ医を目指しています。

骨粗鬆症、変形性関節症、腰部脊柱管狭窄症、サルコペニアなど運動器に障害が起こり、日常生活に欠かせない『歩く』『立つ』機能が低下した状態が『ロコモティブシンドローム』です。安定した立位バランスと歩幅で歩行速度を維持することがロコモを予防する鍵であると考えます。運動の意義を踏まえて中高年からの運動習慣も積極的に啓発していきたいと思います。

当院の手術実績

2023年度  整形外科手術総実施件数:784件

疾患名手術手技
脊椎脊髄系
386件
胸椎・腰椎圧迫骨折、胸椎・腰椎椎体骨折、腰部脊柱管狭窄症、頸椎椎間板ヘルニア、頚髄症、腰椎変性すべり症、腰椎椎間板ヘルニア、腰椎変形性側彎症  等椎弓切除術、椎弓形成術、脊椎固定術、経皮的椎体形成術、内視鏡下椎弓形成術、内視鏡下椎弓切除術、内視鏡下椎間板摘出術、硬膜外腔癒着剥離術      等
骨関節変形
69件
変形性膝関節症
変形性股関節症
関節リウマチ     等
人工膝関節置換術
人工股関節置換術
外傷性
骨折
233件
大腿骨頸部骨折、大腿骨転子部骨折、膝蓋骨骨折、脛骨・腓骨骨折、鎖骨骨折、足関節骨折、橈骨骨折、アキレス腱断裂     等人工骨頭挿入術、骨折観血的手術、関節内骨折観血的手術、骨折異物(挿入物)除去術、神経剥離術、骨折分切除術、四肢切断術、骨折経皮的鋼線刺入固定術、創傷処理    等
手の外科
96件
手根管症候群、肘部症候群、ばね指、母子MC症候群、変形関節症、関節リウマチ    等関節滑膜切除術、骨折観血的手術、関節形成術、手根管開放手術、腱鞘切除術、神経以降術     等

脊椎脊髄系について

診断では、症状の部位や症状が誘発される状況、身体所見が画像検査で診られる神経の圧迫部位と一致するかどうかを重視しています。痛みやしびれなどの症状に対してはまず投薬治療を行います。腕や脚の痛みが神経根の圧迫によると思われる場合には、神経根ブロックを行って治療と同時に確定診断を行う場合もあります。投薬やブロックなどの治療で痛みが軽減しない場合や、四肢の筋力低下が排尿排便障害などの神経脱落症状がある場合、症状が進行性の場合には手術を検討します。

脊椎固定術

腰椎すべり症や側彎などの脊椎変形による神経の圧迫があり、これを是正しないと神経の圧迫が取り除けない場合や骨折により神経障害が危惧される脊椎外傷などに対してはインストゥルメントを用いた脊椎固定術を行います。胸椎や腰椎では、脊椎の側方から側彎などの変形を矯正する特殊な手術やレントゲンを見ながら筋肉をほとんど剥がずに脊椎にスクリューなどのインストゥルメントを設置する低侵襲手術も行っています。多くの手術では手術翌日より状態に合わせて離床ができます。通常の脊椎変性疾患では術後2週間くらいで退院されることが多いです。

経皮的椎体形成術・バルーン椎体形成術

圧迫骨折の痛みを軽減させる手術で、保存的治療で痛みが軽減しない場合や早期の離床が必要な場合には有効な治療法です。全身麻酔を行い、骨折によりできた骨の隙間を風船で広げて骨セメントを注入して骨折部を安定化させます。この手術の利点は手術の侵襲が少ないことと、グラグラした骨を固めることですぐに痛みが緩和されることです。痛みが軽くなるため翌日から起きて歩くことが可能で、中には全く痛みがなくなる方もいらっしゃいます。今まで、背骨の骨折に対しては保存的治療か骨を固定する手術しかなかったため、低侵襲で痛みを早く取るよい治療法だと考えます。

入院日数:1~2週間程度(リハビリ含む)

硬膜外腔癒着剥離術(こうまくがいくうゆちゃくはくりじゅつ)

脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア、また、脊椎まわりの手術後で、神経が入っている空間に、何らかの原因(椎間板、靭帯肥厚、骨変形)によって神経が圧迫され、神経に炎症が起こることによって痛みやしびれが生じます。炎症が起こった神経の周りでは、微細な癒着が生じて、さらに痛みやしびれが強くなったり長引いたりする原因となることがいわれています。手術方法としては、痛みを感じている神経の近くまでカテーテルを進め、薬液を使って神経の周りの癒着を剥がし、神経の炎症を抑え、痛みを改善する治療です。術後はしばらく安静にしていただき、退院となります。また、再び癒着しないよう、術後のリハビリも重要となります。

入院日数:1泊2日
(硬膜外腔癒着剥離術2023年度実施件数:263件)

骨関節変形について

主に股関節、膝関節を中心に保存加療と人工関節置換術などの手術加療を行なっております。患者様から症状について傾聴を行った後に診察を行います。必要に応じてレントゲン・CT・MRIといった検査を行い患者様にご理解いただけるように分かりやすく説明し、診察と検査結果を踏まえ、手術の選択となった場合は、入院中の診療ならびに患者様に合わせたリハビリテーションを行い、患者さんが安心して手術を受けられるよう環境づくりに取り組んでいます。

関節痛による歩行障害に悩む患者様に最良の医療を提供し、今後の人生を楽しく実りあるものとなるよう尽力いたします。

人工関節置換術

変形性関節症や関節リウマチなどの疾患により、関節の軟骨がすり減ってくると痛みが強くなり、関節自体の動きが悪くなったり、歩きにくくなってきます。このように悪くなった関節の表面を取り除き、人工関節(金属やセラミック、ポリエチレンなど)に置き換える手術です。変形の程度や元々の活動レベルによりますが、術後2~3週間のリハビリで歩行が可能となります。

整形手術を担当する医師をご紹介いたします。

医師紹介

名前:勝部 定信
読みがな:かつべ さだのぶ
ローマ字:Sadanobu Katsube

出身大学

鹿児島大学(1969年)

専門分野

日本整形外科学会整形外科専門医

専門医・認定医

日本整形外科学会整形外科専門医

名前:牟田 智也
読みがな:むた ともや
ローマ字:Muta Tomoya

出身大学

順天堂大学

専門分野

整形外科
脊椎骨折
骨粗鬆症

専門医・認定医

日本整形外科学会整形外科専門医
日本整形外科学会スポーツ医
日本脊椎脊髄病外科指導医
日本整形外科学会リウマチ医
日本整形外科学会運動器リハビリテーション医
日本内視鏡学会技術認定医
日本骨粗鬆症学会骨粗鬆症認定医

名前:森川 嵩大
読みがな:もりかわ たかひろ
ローマ字:

出身大学

順天堂大学   ( 2017年)

専門分野

整形外科一般

専門医・認定医

整形外科専門医

名前:藤本 華奈
読みがな:
ローマ字:

出身大学

奈良県立医科大学   ( 2020年)

専門分野

整形外科一般

専門医・認定医

認定健康スポーツ医

名前:原 章
読みがな:はら あきら
ローマ字:Akira Hara

出身大学

三重大学(1990年)

専門分野

手の外科

専門医・認定医

日本整形外科学会認定専門医
日本手外科学会認定専門医・代議員

名前:市原 理司
読みがな:いちはら たかし
ローマ字:Takashi Ichihara

出身大学

順天堂静岡(2002年)

専門分野

手の外科、末梢神経、上肢外傷

専門医・認定医

日本整形外科学会認定専門医
日本手外科学会認定専門医・指導医
日本体育協会認定スポーツドクター