関節リウマチについて

関節リウマチについて

関節リウマチについて

関節リウマチについて

関節リウマチは、免疫の異常により全身の関節に腫れや痛みをきたす病気です。中年の女性に多い病気ですが、男性や高齢者で発生することも珍しくありません。悪化すると関節の変形が進み、動作が制限されたり、日常生活に支障をきたすことがあります。また肺や皮膚などの関節以外の臓器にも様々な問題を起こすことが知られています。

関節リウマチの症状

典型的には「朝のこわばり」と言われる、朝に悪化する手指、手首、足指、足首などの関節痛です。ひどい場合は関節が熱感を持って、赤く腫れ上がることもあります。他にも肩、肘、膝関節などの全身の関節に症状がでることがあります。

関節リウマチの原因

詳しい原因は解明されていませんが、最近の研究では遺伝的な要因、喫煙、歯周病、腸内環境などが影響しているとされています。治療で症状を抑える(寛解)ことはできますが、完全に治ってしまう(完治)ことは稀です。

関節リウマチの診断

血液検査で抗体や炎症の数値を確認します。またレントゲンで関節変形の有無を確認します。必要に応じて関節エコーやMRIなどの追加検査を行います。中には血液検査に異常がでにくいタイプのリウマチもあるので、診断に難渋することがあります。

関節リウマチの薬物治療

抗リウマチ薬が第一選択薬となります。効果が乏しい場合は、生物学的製剤やJAK阻害薬といった新しいタイプの薬が併用されることがあります。多くは免疫抑制作用を持つため、事前に感染症などの検査が必要です。薬剤の効果は個人差が大きいため、患者様に合った治療の選択が必要です。

抗リウマチ薬

様々な種類の薬がありますが、メトトレキサート(MTX)という薬が最も広く使用されています。痛みを改善する効果、関節の変形を予防する効果が高く、世界的にも第一選択薬とされています。しかし肺や腎臓の病気、感染症などの基礎疾患があると使用できないこともあるため、開始前には十分な検査が必要です。

生物学的製剤またはJAK阻害薬

比較的新しいタイプの薬で、点滴や注射、内服薬があります。痛みを改善したり、関節の変形を予防する効果に優れる反面、抗リウマチ薬と比較すると高価です。あくまで抗リウマチ薬の効果が乏しかったり、副作用などの事情で使用できない方が適応となります。また免疫抑制作用があるため、開始前には十分な検査が必要です。

ステロイド(副腎皮質ステロイド)

かつてはリウマチ治療に広く使われていましたが、抗リウマチ薬や生物学的製剤の進歩により、使用頻度は減少傾向にあります。しかし痛みや炎症を取る効果に優れ、即効性も高いことから、現在でも特に発症初期に用いられることがあります。長期使用で、生活習慣病や骨粗鬆症が悪化するといった副作用があります。

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)

関節の痛みや炎症を改善する効果があります。しかし関節の変形を予防する効果はないため、単剤で用いられることは通常ありません。長期服用で胃潰瘍を合併することがあるため、胃薬との併用が好ましいです。

リハビリテーション

当院では開院以来、リウマチ患者様へのリハビリテーションを提供しております。薬物治療を含みリウマチ診療の進化(パラダイムシフト)の生じた現在でもリハビリテーション診療は重要視されております。

リハビリ内容としては、運動療法、作業療法、装具療法(スプリント・靴形装具等)、物理療法が中心となります。
「患者様が望む自分らしい家庭や社会での生活の再獲得(社会的寛解)」の実現に向け、個々の目標に合わせたリハビリテーションを提供していきます。

手術

変形によって、痛みが取れなくなった関節や使いにくくなった関節に対して人工関節や関節形成術を行います。痛みをとり、動きやすくなることが期待できます。

教育

リウマチ患者様に、病気とご自身の状態をよく知ってもらうためにリウマチ評価・教育入院を行っています。主治医と相談の上、是非参加をご検討ください。
すべてのリウマチ患者様が対象となりますが、以下のようなリウマチ患者様には、特に必要と考えています。

1.最近、関節リウマチと診断されて治療をはじめたけれど病気についてよくわからない

2.体が不自由になってきたけれど、もう少し体力をつけられないかと思っている

3.自分のリウマチの状態と合併症、治療法をよく知りたい。

リウマチ教室について

関節リウマチの患者様やご家族様に、リウマチ全般の知識、基礎療法から最新のトッピクスを講義により、日常生活ができる限り快適にお過ごしいただけるようにと、定期的に「リウマチ教室」を開催しております、どなたでもお気軽にご参加いただけます。

短期入院

リウマチ短期入院コースとは?

関節リウマチの患者様に、講義によるリウマチ全般の知識とリハビリテーションを体験していただき、日常生活をできる限り快適にお過ごしいただけるようにと、『リウマチ短期リハビリテーション入院』を実施しております。
新入院コース(1週間)と再入院コース(2週間)に分けご案内しております。詳しくは、地域連携室までお電話にてご相談ください。

お問い合わせ

JA 静岡厚生連 中伊豆温泉病院
地域連携室
お気軽にご相談ください。

関節リウマチ治療を担当する医師をご紹介いたします。

医師紹介

名前:安田 勝彦
読みがな:やすだ まさひこ
ローマ字:Yasuda Masahiko

出身大学

1985年
順天堂大学

専門分野

リウマチ
内科

専門医・認定医

日本内科学会認定内科医
日本内科学会認定総合内科専門医
日本内科学会指導医
日本リウマチ財団リウマチ登録医
日本リウマチ学会リウマチ専門医
日本リウマチ学会評議員
日本リウマチ学会指導医
日本温泉気候物理医学会認定温泉療法医

名前:村田 純一
読みがな:むらた じゅんいち
ローマ字:Murata Jyunichi

出身大学

2014年
順天堂大学

専門分野

内科
膠原病
リウマチ

専門医・認定医

日本内科学会認定内科医
日本リウマチ学会リウマチ専門医

名前:杉崎 良親
読みがな:すぎさき ながちか
ローマ字:Sugisaki Nagachika

出身大学

専門分野

専門医・認定医

名前:渡部 晃三
読みがな:わたなべ こうぞう
ローマ字:Watanabe Kouzou

出身大学

2012年
順天堂大学

専門分野

内科
膠原病
リウマチ

専門医・認定医

内科認定医

名前:篠浦 まりな
読みがな:しのうら まりな
ローマ字:Shinoura Marina

出身大学

2016年
日本大学

専門分野

膠原病
リウマチ

専門医・認定医

日本内科学会内科専門医

名前:齋藤 拓海
読みがな:さいとう たくみ
ローマ字:Saito Takumi

出身大学

2017年
順天堂大学

専門分野

内科
リウマチ
膠原病

専門医・認定医

日本内科学会内科専門医
日本リウマチ学会リウマチ専門医